ミストラルコスメティクス
肌を変える洗顔と「守り」&「攻め」のスキンケア
美容の話

日焼け止め・サンスクリーンについて

日焼け止めの新しい耐水性表示が始まります!ー2023年追記ー

 

ざっくりいうと、水浴前と水浴後のSPF値の差が50%以内で

40分(20分×2)水浴→UV耐水性☆(黒い星★も同じ)

80分(20分×4)水浴→UV耐水性☆☆(黒い星★★も同じ)

となっています。

SPF30の日焼け止めが水浴後にSPF15以上あればUV耐水性の星がつくことになります。
(人数間のばらつきにより細かい事はいろいろあるけどざっくりそう)

度々化粧品工業連合会でも注意喚起されていますが、

※汗への強さを保証しているわけではない!
※メイクアップのモチも関係なし!あくまで紫外線カット効果
※タオルに触れたり、椅子にもたれたりすれば当然「こすれ」で日焼け止め効果は落ちます。

このあたりの注意が必要です。

 

はじめに

一年中紫外線防御をするというのは、美容賢者の間では常識かと思いますが、4月-8月は特に紫外線ダメージが多くなる季節ですので、日焼け止めにまつわる話をここらでまとめてみようかと思います。


(引用:紫外線環境保全マニュアル

ちなみに、ミストラルでは日焼け止めを作る予定はありませんし、作った経験がないので、基本的には一般論をお話しております。
ゴリゴリの処方者からすると一部誤った事もあるかもしれませんが、何か訂正事項があればお知らせください。

また、網羅的な紫外線情報として、5年ごとに新しくなる環境省作成の

紫外線環境保全マニュアル2020

も大変有益ですので目を通しましょう!

なぜ紫外線を防御する必要があるのか

地上に降り注ぐ紫外線で、私たちに影響があるのは主にUV-A・UV-Bです。オゾンホールがヤバいところだともっと事態は深刻ですが。

UVA、UVB両波長の紫外線とも細胞中のDNA (遺伝子)に傷をつけます。
特にUVBはそのエネルギーがDNAに吸収されやすく、ビリミジンダイマーといってDNA中の隣同士の塩基を結合してしまいます。
大抵のものは私達の体に本来備わっている修復機構により修復されますが、たまに修復されずに細胞が分裂していきます。
細胞は分裂するときにDNAを複製する、すなわち相補的な塩基(アデニン(A)とチミン (T)、シトシン (C)とグアニン(G))を配置しDNAを合成するわけですが、ビリミジンダイマーが存在すると、正しい塩基を配置できず間違った相補的でないDNAを合成してしまいます(図3)。

細胞は分裂していきますから、この塩基の間違いがDNAの傷として、次々に細胞に受け継がれます。
紫外線は一生に浴びる約半分を18歳までに浴びてしまうこと、子供は細胞分裂が盛んで、できた紫外線の傷は分裂細胞に受け継がれる、蓄積していくと考えると、特に子供に対する対策が必要であることがわかります。


(引用:https://sweb.u-shizuoka-ken.ac.jp/~photobio/hikari_ultraviolet.html

人間の細胞にはDNAを修復する機能がありますが、長年にわたり繰り返し傷つけられているうちに、傷の直し間違いが起こり突然変異となります。
その部分がたまたまガン遺伝子などガンの発生に関わる遺伝子であった場合、その細胞は勝手に増殖してガンになります。
(引用:皮膚科Q&A「なぜ紫外線でガンができるのですか?」

波長が短いほど生物に対する影響が強いのですが、波長が長いほど皮膚の深くに入りこむという性質もあります。

UVBはメラノサイト(メラニン工場)を活性化しシミソバカスの原因に、UVAは真皮に到達し、シワ・たるみの原因になります。

ちなみにUVBに比べてUVAの影響への着目は遅かったのですが、皮膚がんへの影響も以下のように考察されています。

▶ヒト皮膚でUVAによってピリミジンダイマーが8-oxoG(活性酸素によりDNAが損傷した際に生成する主要な化合物の1つ)よりも多く産生された(Mourret S et al.PNAS,2006,103:13765-13770)

▶日焼けマシーンはUVBはカットし、UVAを照射するようにデザインされているが、定期的な使用者(特に36歳以前に開始した者)ではメラノーマ(悪性黒色腫という非常に悪性な皮膚がんの1つ)発生率が高い
(Westerdahl J et al.Br.J. cancer,2000)

さて、こちらのショッキングな写真を見てみましょう。

92歳の女性の頬と首の写真です。
40年以上、顔にはサンスクリーンを使用していましたが、首には使用していませんでした。
臨床検査の結果、彼女の頬と首の太陽光によるダメージの顕著な違いが明らかになりました。
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/full/10.1111/jdv.17660

ただただ黒くなる~シミが~とかのレベルではない、シワとかたるみの具合も紫外線対策をしているかしていないかで、こんなに変わります!怖い!!

<私の意見>一定の紫外線は、ビタミンDの合成、近視の予防や鬱予防のために有用とされていますので、絶対に外に出ない!とか黒装束を着る!という極端な対策までする必要はないと思います。
きちんと紫外線防御対策をした上で「防ぎぎれなかった分」で十分だと私は思っています。ビタミンD合成に関しては、「日本の緯度からすると(天候にもよるが)面積として両手の甲が15分日光に当たる程度で十分」とされています。
何の対策もせずに積極的に日光浴!というのは、デメリットの方が多いので、外出する際は必ず紫外線対策をしましょう!

SPFとPA

日焼け止めの効果は SPF(Sun Protection Factor)と PA(Protection grade of UV-A) で表示されています。
主として UV-Bを防ぐ指標である SPFの測定方法は次のとおりです。


(紫外線環境保健マニュアル2008より)

人の背中の何も塗っていないところ(試料無塗布部)に太陽光に近似したランプを使って5,6段階の量の紫外線を照射し、翌日かすかに赤くなった場所のうち一番少ない紫外線量を最小紅斑量(MED)とします(無塗布部の MED)。
無塗布部の最小紅斑量は 1.25 になっています。同様に日焼け止めを塗ったところ(試料塗布部)にも紫外線をあててこちらも翌日かすかに赤くなる一番少ない紫外線量を求めます(試料塗布部の MED)

14.1 でかすかに赤くなっています。そしてこれらの比(試料塗布部の MED÷無塗布部の MED)が SPFになります。
14.1 ÷ 1.25 = 11.3 がこの人で求められたこの試料の SPFです。
10 名以上の人の平均値を求めて表示しています。
つまり日焼け止め化粧品を塗った場合、塗らない場合に比べて何倍の紫外線量をあてると翌日かすかに赤くなるかを示しています。
SPF20の日焼け止めを規定量塗った場合、紫外線ダメージを1/20にしてくれるというような理解がいいと思います。

一方PAは、UV-Aを防ぐ指標です。太陽光に近似したランプからUV-Bを除去したUV-A 照射光源を使ってUV-Aを皮膚に照射すると、数分で皮膚が黒くなります。短時間の照射ではすぐに消えてしまいますが、照射量が多くなると数時間以上黒化が
持続するようになります。その黒化を指標として、SPFと同じように試料塗布部と試料無塗布部との比を計算した(UVAPF)を求め、このUVAPFの大きさにより4段階(PA+、PA++、PA+++、PA++++)に分けてUV-Aの防止効果を表示しています。
+が多くなるほどUV-Aを防ぐ効果が高くなります。

SPFは赤くなりにくさ(結局は黒くなるのだけど)、PAは黒くなりにくさを示すことになりますが、何よりもヒトでやってるということは、そもそもの人のスキンタイプ(赤くなりやすい・黒くなりやすい)によってだいぶブレることは容易に想像できますね・・・

またSPF/PA値の測定試験は

●塗布量は2mg/cm2
●温度・湿度管理されている
●摩擦なし

という条件下で行われています。

<私の意見>

SPF/PAの測定試験では、実生活での使用量と照らし合わせて塗布量がめちゃくちゃ多い事がよくつっこまれてます。(詳しくはこちらで報告しています)
実際、SPF50+表記でも製品が異なると、同じパフォーマンスではありません。

さらに、実際には製品を塗った時の「点」の視点だけではなく、日常生活では汗もかき、皮脂も出て、今はマスクもします。
ボディも洋服にこすれたり、手で触れたり、カバンをもったり、摩擦の影響をうけるので、皮膜の持続性という「線」の視点も大事です。

汗もかかない、摩擦もない状態で測定試験をするわけですから、そういうことも加味すると

●物理的防御(洋服・帽子・サングラス)は一番有効
●肌が出る部分はSPF/PA値は自分の皮膚が耐えられる範囲で高めの数値を塗る
●塗るときは2度塗りする&塗りなおし
●耐水性などをうたった「皮膜持続性の高いもの」をできる限り選ぶ
(ジェル(o/w)よりシリコーンオイル系(w/o)がより良い。シャカシャカボール入ってるやつだいたいw/o)

とよりよいと思います。

ちなみに、処方そのもののSPF/PA値、つまり「点」で優れているのはロレアルグループ品(独自のフィルターが強い)、さらに、薄いフィルムを形成するPGPという技術も持っています。
耐水性に関しては資生堂。ポーラも面白い技術持ってます。(カネボウも葉っぱの上の小さな毛が水をはじいているよね・・っていうところをヒントにした耐水性の技術よかったんだけど、今となっては花王だから今のアリィーにどのくらい生かされているのか知らない。)、摩擦に強い技術は花王がよく研究しています。
つまるところ、日本は特に皮膜の技術が優れている!という事をわかってほしい!
日本の日焼け止めは、肌への優しさや使い心地、さらに皮膜の強さなどを高い次元で融合させている製品が多いです!

紫外線吸収剤について

いわゆる「ケミカル」と言われるものが紫外線吸収剤。
めちゃくちゃ簡単に言うと、身代わり不動尊

UVA,UVBそれぞれどちら側にピークがあるか、成分によって性質が異なる。だいたいいくつか組み合わせて使われる。

例↓


こちらの記事から拝借)

特徴

▶紫外線を吸収して、熱エネルギーに変換する(身代わり不動尊&交換手みたいなイメージ)
▶変質していくので塗りなおし必要
▶分子量小さめで、肌に浸透しがち
▶キシキシしない
▶可視光線・赤外線に対しては遮断効果なし

日本における吸収剤の特徴や配合上限

これがわかりやすい↓
https://www.boken.or.jp/find_tests/chemical_analysis/cosmetic/1122/

中でも日本で使われている吸収剤2トップはこれ↓

▶メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(UVB対策)
▶ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル(UVA対策)

この2つを組み合わせたUvinul ® A Plus Bっていう原料があってよく使われているような・・

各国での捉えられ方

▶日本では敏感肌用には吸収剤フリーの処方が多い
▶EUでは微粒子酸化チタン・亜鉛配合の際の規制により吸収剤がメインで使われる
▶米国は日焼け止めは医薬品の範疇であり、同列には語れないがハワイではサンゴへの影響から特定の吸収剤配合製品の流通禁止(後述)

ちなみにサンゴへの影響があるということで、ハワイで配合製品の流通禁止になっているのは

オクチノキサート(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)
オキシベンゾン

です。

ロレアルはサンゴの影響には否定の立場。こちらを参照してください。
ロレアルは独自のUVフィルター「ドロメトリゾールトリシロキサン・テレフタリリデンジカンフルスルホン酸  (通称:メギゾリル)」を開発しています。すんごいパワフルだよ。

紫外線吸収剤の技術いろいろ

吸収剤は肌に浸透しやすいと書きました。だからこそ反応がでやすいのです。
そして、凝集といって「あつまりやすい」事も問題になります。ムラになってしまうからです。

そういった弱点を克服するべく開発されたのが、

パルソールSLX(表示名称の目印:ポリシリコーン-15)

鎖状のシリコーンの一部に吸収剤をくっつけていることで、つまり、ネックレスに吸収剤がぶらさがっているみたいな形状で、一般的に使用されている紫外線吸収剤の分子量が約200~400程度であるのに対して、SLXは約6,000の大きさ。
真皮以下には浸透しないとされています。
(参考:https://www.jstage.jst.go.jp/article/oleoscience/7/9/7_357/_pdf/-char/ja

また、シリコーンにぶら下げているので、均一になりやすく勝手に集まる事も制御できる。
均一になれば、配合量が少なくても高い防御が期待できることになる。

マイクロカプセル系

簡単に言うと、カプセルに入れて経皮吸収を防ぐ技術。

■Eusolex® オーソレックス

2番手ある。

引用:https://www.cosmetic-info.jp/index.php

■Silasoma® シラソーマ(表示名称の目印:ポリシリコーン-14、ポリシリコーン-35)


(引用:https://seiwakasei.jp/product/seiwa_product/silasoma

完全に封じ込めているとは言い難い感じをちらほら聞くけど、モロに塗るよりかは断然まし。
処方として向いているのはジェルっぽいO/Wの水系のタイプ。油が多い処方だと、中身が出てきちゃうみたい。

紫外線散乱剤

簡単に言うと、「跳ね返す」(吸収もするんだが)

花王の中の人が上手いこと言っていて、

肌の上に鏡を貼っておく感じ

と表現していた。まさに。

特徴

▶代表的なのは超微粒子(ナノ化)酸化チタン・酸化亜鉛、最近では酸化セリウムというのも。
▶粉体
▶コーティング等の違いが果てしない
▶きしみがち(感触が悪い)
▶粉体によっては白浮きすることも。また、目視で白浮きしていなくても服にこすれると服を白くしたりする。そして酸化セリウムは黄色い。
▶敏感肌用は散乱剤のみで設計されることが多いが、亜鉛が合わないと感じる人も
▶吸収剤のように変質は少ないが塗りなおしが不要ということではない(皮膜強度、生活習慣、環境による)
▶可視光線から赤外線の領域も粒子径によっては散乱する

・・・・もう粉体、コーティング等めっちゃ種類あるので、網羅するのは不可能デス。

ただ、吸収剤のように身代わり不動尊じゃないから塗りなおししなくていい!という意見には私は反対。
むしろ、最近の紫外線吸収剤は光分解しにくいものもあるので、吸収剤あり・なしよりもやはり「皮膜」を再構築するために、塗りなおしできるならしようぜ!というのが私の意見。
日焼け止めで大事なのは「均一な皮膜」ですから、日常生活ではどうしてもこすれたりして皮膜がヨレたり、取れてしまったりしますのでね。

日焼け止めで肌荒れ!の原因を考えてみる

だいたいはこれのどれかに当てはまるのでは・・・と個人的に思うのが

●紫外線吸収剤が合わない
●亜鉛アレルギー
●吸収剤を溶かすための溶剤的エステルが合わない
●SPF/PA値や持続性のスペックが用途に合ってない、また塗布量が少なくて、日焼けしてしまってる
●「石鹸・洗顔料で落とせる」と書いてあるが落ちてない

日焼け止めというと、中身の成分ばかり注目されがちなんですが、実際の塗布量がたいがい足りていないことなどを加味すると、日焼けしちゃって肌の調子が悪いってことも大いにあると思ってます。

また、美容皮膚科の学会でも、(VISIAで見たら)日焼け止めが落ちていない事による肌トラブルが報告されていました。
日焼け止めを塗ったら、クレンジング推奨という結論でした。

「石鹸・洗顔料で落ちます」も共通の決まりがあるわけでもなく、かなり幅広いので、全部が落ちないとも言えないのですが、基本的に私も、日焼け止めを塗ったらクレンジングは必ずします。

じゃあ、だからといって小さなお子さんにも毎日クレンジングが必要かというと、それは「トラブルが起きているか起きていないか」で判断すればいいと思っています。
子供に限らず、大人でもトラブルが起きているなら、何かを改善する必要がありますからね。

繰り返しますが、基本的に物理的防御(帽子・洋服・サングラス)が最強ですので。

ここからは日焼け止めにまつわる疑問をまとめておきます。
(個人の見解です)

日焼け止め塗ってから20分?経たないと効果ない問題

ネットで見かけるのですが、むしろそんな話、化粧品の学会などでも聞いたことないんですが・・・???
塗ってすぐ効果あると思う。

もしかしたらそういう製品もあるのかもしれないけど、こういった大事なことは必ず化粧品のパッケージやHPの「ご使用方法」に書いてあるものなので、ご自身の持ってるものや買おうとしているものに書いていなければ、待たなくて大丈夫です。

日焼け止め、目にしみる問題

ここ数年、日焼け止めが目に染みるという話を耳にするようになりました。
私自身、顔は吸収剤フリーのものを使っているためそのような事象にあったことはなかったのですが、どうやら資生堂の特許情報(5813745)からすると

UVB吸収剤として代表的なオクチルメトキシシンナメートやオクトクリレンやUVA吸収剤のアボベン
ゾンを配合した日焼け止め化粧料は、上述した先行技術文献の他にも多数開示されているが、当該日焼け止め化粧料は目に入ると刺激を生じるという問題点を見出した。

したがって、オクチルメトキシシンナメート(現:メトキシケイヒ酸オクチル)やオクトクリレンやアボベンゾン(t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン)を配合する日焼け止め化粧料は、顔に塗るサンスクリーンとして不適切である・・・

とありました。
さらには、資生堂は粘膜への配合上限まで考えて設計しているという噂も耳にしたことがあります。

上記を鑑みて選んでみては・・・??と。
ただ、資生堂は処方内にカチオン界面活性剤を入れている事もあるのでそれが合わない人もいるかもしれないが・・・

 

飲む日焼け止めについて

まずは大事なことは、

飲む日焼け止めは塗る日焼け止めの代わりにはなりません!

飲む日焼け止めは塗る日焼け止めの代わりにはなりません!

とりあえず黙って「肌のクリニック」岩橋先生のブログを読みましょう。
https://koenji.clinic/archives/2234

ちなみに、2015年ごろかな・・・新しもの好きなのでヘリオケア1本だけ買ったことあるんですけど、当然今は飲んでないです。

代わりに抗酸化を目的にビタミンCと抗酸化サプリ(私はだいたいビタミンEピクノジェノールアスタキサンチンのいいずれか)を飲んでいます。

ブルーライトカットについて

ブルーライトとは波長が380~500nm(ナノメートル)の青色光のこと。
ヒトの目で見ることのできる光=可視光線の中でも、もっとも波長が短く、強いエネルギーを持っており、角膜や水晶体で吸収されずに網膜まで到達します。


(出典:http://blue-light.biz/about_bluelight/

もともとは、液晶画面等を見ることによるブルーライトの影響で、夜なのに昼だと体が勘違いして、適切なホルモン(メトニン)が出ず、体内のサーカディアンリズムが崩れることが問題になっていました。
メラトニン分泌抑制は、乳がん・肥満・糖尿病・高血圧・アルツハイマーなどとの関連も報告されています。

2016年日本ロレアルが「ブルーライトによって日焼けと同じような現象が発生する」といった肌への影響を報告し、日焼け止めにブルーライトカット機能を搭載。
化粧品業界でもブルーライトによる酸化を(内側から)防ぐ的なスキンケア原料等も上市されたりしました。

ところが、実はブルーライト、パソコンやスマートフォンなどのLEDディスプレイだけではなく、自然光の方が断然多くて・・・2020年には資生堂さんが

。太陽光中に含まれるブルーライトは、室内の照明やパソコンやスマートフォンな
どから発せられるブルーライトと比較しておよそ数百倍の強度があることがわかり、肌に酸
化ストレスを与え、皮膚中の肌トラブルの原因となる成分(過酸化脂質)を増加させます。

と報告。

ということで、いよいよ全方位的にブルーライトをカットしていかないといけない感じでして。

日焼け止めにもブルーライトカットをうたっている無機フィルター原料を配合しているのかな~と思しき製品もちらほら。

とはいえわたくし、日焼け止めは使えないものも多いので、ブルーライトカットのうたい文句で日焼け止めを選べないんですね。
でも最近では、酸化鉄が多少ブルーライトをカットするのでは・・といわれているので、普段は色のついているファンデーション等をしっかり塗っておけばいっか~と思ってます。

以下、ソースの日本語訳の一部です↓

酸化鉄がHEV(ブルーライト)に対する効果的な保護を提供することが示されました。
これらには、赤色の酸化鉄(Fe₂O₃)、黄色の酸化鉄(Fe(OH)₃/FeOOH)、および黒色の酸化鉄(Fe₃O₄)が含まれます。
酸化鉄はミネラル日焼け止めに色を与えるために使用されるので、着色されたミネラル日焼け止めの使用は、紫外線や可視光から保護するため、着色されていない製品よりも有益です。
酸化鉄を配合した日焼け止めは、肝斑の治療に役立ち、浅黒い肌の人(フィッツパトリック皮膚タイプIV-VI)を含む肝斑患者の色素沈着過剰を防ぐことが示されています。~中略~この効果は、酸化亜鉛と相乗的に組み合わせると特に重要です。
引用:Iron oxides in novel skin care formulations attenuate blue light for enhanced protection against skin damage

酸化鉄のみなさん↓

(出典:化粧品成分オンライン

常々ファンデーションは肌の上に皮膜をつくって、花粉やPM2.5が直接肌にあたるのを防いでくれる、つまり肌を守ってくれる役割もあるから、毛嫌いしないで・・といっていますが、なんとブルーライト対策にもよさそう!という朗報。
メイク好き万歳!!

とはいえブルーライト、外でも家の中でもどこでも気を付けないといけないとなるとしんどすぎませんか。

とりあえずいろんなことを厳密にやりすぎるとかえってストレスなので、”こうすればベスト”というのは理解しつつ、できるかぎりでやる、できなかったといって自分を責めない。というのがモットーの私。

家から一歩も出ない日は(我が家は窓が大きくなく、カーテンが厳重なので)日焼け止めも塗らない事が多いし、当然外から帰ったら、メイクも落としますので、スッピンでスマホを見ることになるし、スマホ見ながら寝落ちな日々ですけども・・・もう無理せずできる範囲でオッケー・・・抗酸化成分塗ったり飲んだりしておけば多少はいいだろ的な・・・

だいたいのスキンケア製品には抗酸化する成分、入ってますし(薬機法でモロには言えないけど)、前述したような抗酸化サプリも飲んでいるので、まぁ・・・それでよしとしています。

私の日焼け止め事情

私個人は、紫外線吸収剤(特にメトキシケイヒ酸エチルヘキシルがダメ)を使うと、塗っている時は平気でもメイクを落とし
た時から翌朝にかけて赤いブツブツが出ることがあります。

でも・・・ケミカル(吸収剤)フリーでも荒れてしまうものもあったり、はたまた吸収剤入りのカネボウのヴェイルオブデイは比較的大丈夫だったり、自分自身も日焼け止めは悩ましい問題です。

日焼け止めだけ塗るということはなく、必ず、リキッドファンデやらクッションやらパウダーやらを重ねて防御の膜を強化するのでそれらの相性も考えると本当にベースメイクって難しいなぁ・・・と思っています。(詳しくはこちらをご参照ください)

ちなみに私の日常は地下道駆使してるので、数分しか外に出ない&キャップや日傘を使うので、顔もボディも塗りなおしは正直あまりしないですが、塗りなおすならスティックタイプが便利かなと。
(スプレーはできれば吸い込みたくないので日常使いはしない)

最後にぼやきですが・・・
最近はカラーコントロール系の日焼け止め製品が増えてきましたよね。それはいいんですが、イマイチ好きになれないのが、「美白もできる!」みたいな(余計な機能がついた)製品。

ここまで読んだアナタは、基本的に、紫外線防御成分は「肌に(浸透して)いいものではない」とご理解いただいていると思います。
なるべく、肌の「上」で、皮膜をきっちりとつくり、そして汗や皮脂や摩擦に耐えてほしいわけです。
めっちゃ浸透が必要そうな美白とかできなくていいので・・・美白は美白で美容液で塗るから、とにかく紫外線防御だけしっかりしてくれよ!!という気持ちでおります。

最後に。
日焼け止めを塗る事ももちろん大事ですが、一枚はおる、帽子、日傘、サングラス(色は薄めでUVカット機能のあるものがベター)といった「物理的防御」が一番効果的で、肌トラブルも起きにくいと思います。

こんな結果も報告されています(でも薄い布への過信は禁物)


(参照:https://sweb.u-shizuoka-ken.ac.jp/~photobio/hikari_ultraviolet.html

熱中症には気を付けつつ、上手に紫外線対策をしていきましょう!

それでは最後までお読みいただきありがとうございました!

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